母親たちが肩の荷を下ろして話せる場所「パンダの喫茶店」

「パンダの喫茶店」は、松川村で発達障害などの特性のある子どもを育てる母親たちが、「母親たちが話せる場が、村にあればいいよね」と2021年に発足しました。
当初は、「発達障害」に限定していましたが、特性あるなしに関わらず、子育てに関するモヤモヤや悩みを気兼ねなく吐き出せる場へと変化してきました。
そこには、「”発達障害”という言葉を付けてしまうと、とまどいやためらいのある親もいる。受け止め方は人それぞれ」という配慮もあります。
コロナ禍で、対象は村民に限定されましたが、保育園での集団生活に戸惑う保護者をはじめ、行き渋りや不登校に悩む保護者たちが主に参加しています。
子どもの特性について思いを共有できる場所

少人数でアットホームな雰囲気の中、喫茶店のようにコーヒーやお茶を飲みながら、”発達障害あるある”の話で盛り上がることも多いのだそう。似たような特性をもつ子どもたちについて話していると、「そもそも”普通”って一体何?」という感覚に陥ることもあるそうです。
当事者だからこその葛藤がきっかけに

立ち上げメンバーの一人・磯部幸恵さんは、看護師、保健師、公認心理師の資格をもち、ライフワークとして、医療や福祉の現場で働いてきました。長男が3歳の時に発達障害の診断を受けます。「なぜうちの子だけできない?」という衝撃と、集団生活の中での劣等感で、もがき続けていたといいます。
同じく立ち上げメンバーの藤本真希子さんは、保育士として、療育の現場で働いてきました。長男が小学5年生の時に診断を受けてから、彼がどういう人生を構築していくのかを探り続けています。
様々な形で知識や経験を共有
「笑って(子どものことを)話せるようになったのは、この会が始まってから」という2人。「母親たちの苦しみを軽減してあげたい」という思いから、持てる知識や経験を惜しみなく共有しています。
さらに、LINEアプリのチャットルームを開設し、気軽に情報交換のできる場を提供しています。障害があっても外で気兼ねなく遊べるレクリエーションも企画してきました。今後は、勉強会やワークショップなども開きたいそうです。
母親が元気なら、子どもも元気になれる

磯部さんは「(会の)情報が行き届いていない」と感じる一方で、「細々とでも長く続いていけば。自分を含めて、来てくれたお母さんたちが、ちょっと前向きに子どもと向き合うエネルギーをもらえる場になれば」。
藤本さんは「母親が元気なら、子どもも元気になれる。母親が悩みの渦中にいると、親子でしんどい。一緒に闘ってくれる人がいると心強い。話を聞くだけでもいい。自分に役立つ情報を持ち帰ってもらえたら」と、温かく迎え入れます。
「うちだけじゃない」と肩の荷を下ろせるように

参加する母親たちは「話を聞いてもらえるだけで楽になる。悩みを共有できる場があるのがうれしい」「ネットの情報だけだと不安なことが多い。”うちだけじゃないんだ”と思えると、肩の荷がおりる」と足を運び続けます。
子どもの特性を理解してもらえないことは、親にとって、とても辛いこと。藤本さんは「もっとみんなが障害を受け入れて、もっと知ってもらえる世の中になってほしい」と願います。
共に励まし合い、時に笑い合いながら、お母さんもお父さんもほっこりと元気になれる場を、これからも作り続けていきます。
団体情報
Warning: Array to string conversion in /home/kimikochan/azumino-hakobune.net/public_html/wp-content/plugins/elementor/core/dynamic-tags/manager.php on line 64
Warning: Array to string conversion in /home/kimikochan/azumino-hakobune.net/public_html/wp-content/plugins/elementor/core/dynamic-tags/manager.php on line 64
Warning: Array to string conversion in /home/kimikochan/azumino-hakobune.net/public_html/wp-content/plugins/elementor/core/dynamic-tags/manager.php on line 64
Warning: Array to string conversion in /home/kimikochan/azumino-hakobune.net/public_html/wp-content/plugins/elementor/core/dynamic-tags/manager.php on line 64
dilse
Warning: Array to string conversion in /home/kimikochan/azumino-hakobune.net/public_html/wp-content/plugins/elementor/core/dynamic-tags/manager.php on line 64
安曇野市困難を抱えるこどもたちの居場所支援、学習支援事業を受託しています。
お料理をしたり、買い物をしたりという生活の力をつけたり、希望するお子さんとは、一緒に勉強もしています。様々な専門知識をもつ方と連携し、安心して過ごせる場所を提供します。保護者の方のご相談にものります。お気軽にお問い合わせください。

Warning: Array to string conversion in /home/kimikochan/azumino-hakobune.net/public_html/wp-content/plugins/elementor/core/dynamic-tags/manager.php on line 64
このインタビュー記事は、赤い羽根共同募金「令和5年度ポスト・コロナ社会に向けた福祉活動応援助成」により制作されました。
