ものづくりを中心とした子どもたちの居場所活動「Watoto」

公開日:2026年3月28日
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安曇野市明科の古民家を拠点に、不登校の子どもたちの居場所「Watoto」を運営する瀬戸英里佳さん。

2025年の夏から、自宅の和室二間を子どもたちの居場所にあて、ものづくりを中心に活動しています。

「自分らしくいられる場所」から居場所づくりに携わる

兵庫県や神奈川県の小中学校で長年、図工や美術を教えてきました。
教員時代、自分の意志とは相反する指導をしないといけないというストレスや人間関係のしんどさなどが重なったことでうつ状態となり、職場に行けなくなった経験があります。

子育てと仕事の両立に悩む中、働き方を変えたいと、2024年に安曇野へ移住しました。
「自分らしくいられる場所があったら」という思いで、市内のNPOで子どもたちの居場所の運営に携わってきました。

多様な興味に合わせてものづくり

Watotoでは、レジンや編み物、粘土など、子どもたちの興味に合わせたものづくりを行っています。
「目標があるとものづくりにも気持ちが乗る」と、子どもたちの作品を市内の「子どもマルシェ」に出店してきました。
「不登校に関係なく、好きなことや得意なことを表現できたら」と自らマルシェも運営しました。

ものづくりだけでなく、子どもの興味や要望に合わせた学習支援も行います。現在、近隣地域の小中学生が少人数で利用しています。
「ゆるりと待っているスタンス」とあくまで自然体です。

親子対象のイベントで野外活動やゲーム大会も

もう一つの活動として、親子を対象にしたイベントを月一回開催しています。
里山整備保全活動団体とコラボして森で遊んだり、野外の子ども食堂「たきび食堂」を開いたり、ゲーム大会やものづくりのワークショップを開くなどして、親子で楽しめるイベントを企画してきました。

居場所づくりと学校現場の両方に携わりたいという願い

さらに、県内の小学校では珍しいという図工専科の講師を務め、子どもたちにものづくりやアートの楽しさを伝えています。
「勉強は苦手だけど図工を楽しみにしている子がいる。そういう子を救える教科ってある」と、やりがいを感じています。

居場所づくりに関わる一方で、「不登校の子どもがいなくなればいい。公立学校をよくしたい」という強い気持ちも。
居場所作りと学校現場―。関わり方のバランスに悩みながら、試行錯誤は続きます。

海外での経験、国内での経験を活かして

高校時代にアメリカへ留学し、教師になってからは、ヨルダンの難民キャンプの小中学校に赴任。夫の仕事に伴い、ドバイで子育てをした経験もあります。
度重なる海外での経験と、日本の学校のしんどさを実体験として知っていることが、居場所を作るきっかけになったといいます。

「Watoto」 は、スワヒリ語で「子どもたち」を意味する言葉。
「どこで生まれても、どこに住んでいても、子どもは愛され、満たされ、幸せであることが大前提」という思いが込められています。

「ものづくりが好きな子や自分を表現してみたい子たちに利用してほしい」という瀬戸さん。
今後は、「ものづくりに特化したアトリエを開きたい」と構想は広がります。

このインタビュー記事は、赤い羽根共同募金「令和5年度ポスト・コロナ社会に向けた福祉活動応援助成」により制作されました。

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